金継ぎとは

金継ぎ(きんつぎ)は、割れたり欠けたりした器を漆(うるし)で接ぎ、継ぎ目に金粉をまいて仕上げる、日本に古くから伝わる修理の技法です。壊れた跡を隠すのではなく、その跡を「景色」として楽しむ考え方が、金継ぎのいちばんの特徴です。

金継ぎの歴史

漆で器を接ぐ修理そのものは古くから行われてきました。継ぎ目に金をあしらう装飾的な直しが広まったのは、茶の湯の文化が育った時代といわれています。名のある茶碗が、割れたあとに金継ぎされてかえって価値を高めた、という逸話も残っています。

作業の流れ

  1. 接着:割れた面を漆で接ぎ合わせ、動かないように固定します。
  2. 欠け埋め:欠けた部分を漆と砥の粉を練った「錆漆」で埋め、乾いたら削って形を整えます。
  3. 塗り:継ぎ目に漆を塗り重ね、なめらかにします。
  4. 金粉まき:漆が乾ききる前に金粉をまき、しっかり定着させてから磨きます。

漆は「乾かす」というより「湿度のある場所で固める」もので、一つの工程ごとに数日から一週間ほど置きます。そのため本漆の金継ぎは、仕上がりまで数か月かかるのがふつうです。

本漆金継ぎと簡易金継ぎ

天然の漆を使う「本漆金継ぎ」に対し、合成接着剤やパテを使って短時間で仕上げる方法を「簡易金継ぎ」と呼びます。簡易金継ぎは1日で仕上がる手軽さがある一方、使う材料によっては食器として使うことを想定していないものもあります。直した器を食事に使いたい場合は、申し込み前に教室へ確認してください。

教室の選び方

  • 本漆か簡易か:長く使いたいなら本漆、まず体験したいなら簡易。
  • 通う回数:1日体験・月2回・全6回など、続けやすい形を選ぶ。
  • 道具:貸してもらえるか、自分で買う必要があるか。
  • 振替のしやすさ:予定が変わったとき別の日に移せるか。
  • 漆かぶれへの配慮:肌が弱い方は事前に相談できるか。